政府倫理法 7
1978年に規定された政府倫理法の中に規定された、資産公開にあたる用語は、Financial Disclosureです。
これはもともと、財源ないし資産の調達状況の開示を意味するものと考えられています。
つまり、ここでいう資産公開制度とは、土地や建物等の保有財産の公開を求めるのではなく、公職者
がその地位に関連して、どこからいかにして資産を調達したのか、またどのような利益を得ているのかについて公開を求めるものなのです。
連邦議会の上院政府問題委員会の政府倫理法案審査報告書によれば、資産公開制度の目的として次の点を挙げています。
(1)政府に対する国民の信任を確保できる。
(2)公務員の高潔性が高度の水準にあることを実証できる。
(3)利益抵触の発生を抑止できる。
(4)公務員として不適当である者の公職への就任を阻止できる。
(5)公務員の職務遂行状況について国民の判断を容易にする。
なお、資産公開制度については、一方でプライバシーの権利を侵害するという非難もあります。
しかし、公務員のプライバシーは国民の知る権利により、ある程度の制約を受けざるを得ず、むしろ公開による国民の信頼確保の利益のほうが大きいと考えられます。
ただし、公務員のプライバシーとの調和を図って、政府倫理法に定める資産公開制度による所得額は、例えば、1、000ドル以下から10万ドル以上までという具合に、内容によりAからGまで7段階に分かれていて、具体的な金額が明らかにされないようになっています。